愛しき者のため




時はシャーマンファイト予選。
はシャーマンキングになるべく出場を果たした。
1週間前にオラクルベルに届いたメールで今ここ、ふんばりヶ丘の
はずれにある川原で対戦相手を待っていた。
対戦相手の名前は『道蓮』という人。

は「どんな人だろう?優しい人だったらいいな」と希望を胸に
その『道蓮』を待った。





そして試合時刻5分前。
突然馬の鳴き声が聞こえたかと思って振り向いて見ると
馬に乗った頭に1本の鋭いトンガリをつけた男の子が現れた。
その男の子は馬からばっと飛び降りると子をキッと睨んだ。

「・・・・・・あの・・えっと・・・」
「・・・ とはお前か?」

「あのッ!!あっ・・!はい!そ、そうです!!////」

「フン、初戦の相手がこんな貧弱な小娘だとはな」

そう、この男の子こそが『道蓮』。
は『小娘』などといわれ、馬鹿にされたあげく見くびられたのだ。
だが気の弱いはそんなことよりも
「この人・・・怖い・・・」とただ怯える事しかできなかった。

「えっと・・・・あ、の・・ごめんなさい・・・小娘で・・貧弱で・・・」

は蓮の機嫌を損ねないよう、謝った。

「貴様は何故謝るのだ?そんな事を言われたら普通は反論するだろう?」

蓮の予想だにしなかった発言には戸惑った。

「ご・・ごめんなさい!!!!えっと・・だって
私は・・・貴方の言うとおり小娘だし・・弱いし・・・」

「・・・・変な女だな。」

「・・・ごめんなさい・・・」

蓮はおどおどしているを見ていて少しイラついた。

「貴様謝るのが好きなのか?」

「・・・あ・・・いえ・・別にそういうわけじゃ・・・・」

「そもそも貴様は何故このシャーマンファイトに出場したのだ?
 自分で弱いのだとわかっているのなら何故戦う?」

蓮がそう言うとは思いつめたような顔をした。

「・・・・・私の母親・・・が・・今病気なんです。」

「何?」

「私も私の兄妹も母親が・・・1日でも早く病気が治ればいいと思って・・・
 毎日祈ってました・・・。だけど・・・病気は悪化していく一方で・・・
 このままだと母親が・・・たった一人の母親が死んじゃうから・・・・・・・!!!」

そう言っては泣き出した。
それを見て蓮は疑問に思った。

「ならば病院に行って治して貰えばよかろう?」

の顔はさらに重くなった感じだ。

「・・・・・不治の病です。母親の病気はもう
 ほぼ100%の確立で治らないんです。お医者様に言われましたから・・・。
 だから私はシャーマンキングになって母親の病気を治します!」

「そうか。」

蓮は優しく微笑んだ。
蓮は初めてに笑顔を見せた。
はそれを見て少し赤面した。

「ではこのオレがシャーマンキングとなりの母親を救う!!
 だから弱いは安心して待っていろ!・・・・それでいいな・・・・?」

「・・・・・・はい!!///・・・あ・・でも・・・・。」

「何だ?」

「私、貴方と・・・・蓮さんと戦ってみたいです・・・」

にそういい終えるとにこっと笑顔を見せた。
それには蓮も赤面。

「・・・れ・・・蓮でいい・・・。オレのことは蓮と呼べ//////」

「・・・・はいッ」





そして試合開始時刻。
2人は同時にオーバーソウルをした。

鳴り響く刃物のかすれあう音

ビュン、と武器を振り回す音。


そして・・・・は必殺技を使った。


それに驚いた蓮はその技をモロに喰らい、
今にもオーバーソウルが解ける状態になった。
にとどめを刺されれば終わりだ。

(フン・・オレの・・・負け・・・・か・・・)

蓮がそう悟った時、まだ全然余裕のはずのがオーバーソウルを解いた。

・・・!?何を・・・!」

「・・・私の負けですね。」

「嘘をつけ!!貴様全然余裕であったろう!!!オレにはわかる!
 何故自分からオーバーソウルを解く!何故とどめを刺さない!?」

蓮は怒った。納得がいかない。
蓮はに負けるはずだったから。

「お前より弱いオレが何故・・・」

「だって、私は蓮にはシャーマンキングになってもらいたいから・・・」

「さっき約束してくれたでしょ?」とは微笑む。

「・・・・・・・」

「だから、私はシャーマンファイトを辞退して・・・
 蓮のこと・・ずっと待ってるから・・・///]

、オレは必ず・・・シャーマンキングとなり、お前の母親の病気を治し
 そして・・・・・・・お前を貰うからな・・・・・//////」

「れ・・・ッ蓮・・・!?////」

「そ、・・そのままの意味だ・・・。オレはお前に惚れた//」

「はううぅ?!!!?//////////////////////(爆発)」

蓮から愛の告白を受けては恥かしさのあまり地面に崩れ落ちてしまった。

ッ!?」

蓮がを抱きかかえる。 は更に顔を真っ赤にした。

「あ・・・え・・・えっと?・・・////」

「それで・・・返事は?」

「へ?」

「だから!蓮子を貰っても良いのかと聞いている///」

「あ・・はい・・・///こちらこそヨロシクオネガイイタシマス・・・////」







そして3ヵ月後。蓮はアメリカへと旅立っていった。
2次予選なのだそうだ。

は残った。
蓮の無事と母親の病が治るのを祈りながら・・・・








を迎えに行く時に胸をはって迎えられますように・・。




おまけ

2人を担当した十祭司さんは呆れ顔で2人を見守っていたそうな。




Fin

執筆:02年12月31日