※下ネタ、キャラ崩壊注意!
宿屋の女子部屋でくつろいでいる時だった。
「は、アスベルのことが好きなの?」
突然ソフィがそんなことを言いだした。
その場にいた私とシェリアとパスカルはばっとソフィに振り向く。
特に、シェリアの反応はすごかった。
私は何故ソフィがそんなことを思ったのか不思議に思った。
「そ、ソフィ…それは何故…?」
私の、アスベルに対する態度…ではないよね。
私はアスベルのことを恋愛対象としてみたことはないし…。
というか、私よりもシェリアでしょ。態度だけでなくオーラも出しているではないか。
「えっとね、ヒューバートが言ってたの。はアスベルとばかり話していて
ヒューバートとは話さないから、アスベルのことが好きなんじゃないかって。」
「ほうほう。それで、はアスベルのことが好きなの~?」
パスカルがニヤニヤと笑う。
いやあああ、パスカルのばかん!それをシェリアの前で言うか普通!?
シェリアの視線がかつてないほど恐ろしく見えるのはきっと気のせいじゃない。
怖い顔で私のことを睨んでいた。
私はブンブンと首を横に振って必死に否定する。
「違う違う!私はアスベルのことなんて好きじゃないから!ヒューバートが勝手に言ってるだけでしょ!」
私の答えを聞いたシェリアの顔が穏やかになっていく。
私はほっと胸を撫で下ろしたが、ソフィの猛攻は止まらない。
「じゃあ、はどうしてヒューバートと喋らないの?」
ソフィは不思議そうな顔で私を見つめてくる。
う、うむ。そう言われてみれば…。
あんまり意識した事はなかったけれど、確かに私はヒューバートとはあまり話さない。
無意識のうちに、ヒューバートを避けていたかもしれないなぁと思った。
「だって、ヒューバートってあの性格でしょ?なんだか話しかけづらいんだもん。」
アスベルは優しいから話しやすいし、教官だって楽しいから話しかけやすい。
けど、ヒューバートは違う。いつもツンツンしてるし、私と話してても楽しくなさそうだし。
ヒューバートが嫌いなわけじゃないけど、会話はお互いのインテリジェンスが問われる。
きっと私とヒューバートはそういうのも合わないんじゃないだろうか。
「ふーん…。」
ソフィは納得してくれたのか、それ以上何も言ってこなかった。
代わりに、シェリアが微笑みながら私の肩を叩いた。
「とにかく、ヒューバートはのことが気になるんじゃないかしら?話しかけてあげたらどう?」
…まぁ、一緒に行動してる以上はコミュニケーションも取らないといけないよね。
それに、ヒューバートは私のことを気にしてくれてるみたいだし…逃げるわけにもいかない。
「わかった、できる限り頑張ってみるよ。私だってヒューバートと仲良くなりたいもん。」
私は気合を入れて拳を握った。
隣でソフィが「頑張れ」と応援してくれていた。
お風呂上り、部屋に戻ろうと廊下を歩いていると、ヒューバートを発見した。
どうやら、あちらも私のことに気づいたみたい。
いつもなら素通りするところだけど、先程のソフィたちとのこともあるし、ちゃんとヒューバートとお話してみよう。
私は意を決してヒューバートに声を掛けた。
「あの、ヒューバート…。」
「さん。今、丁度貴女に会いたいと思っていたんですよ。どうです?これからぼくと語り合いませんか?」
私も、ヒューバートとお話してみようかなって思ってたところなの。
そう言おうと口を開いた瞬間、ヒューバートは恐ろしい事を口にした。
「裸と裸で!」
ばっと両手を広げて構えるヒューバート。
え。何コレ。どういう反応すればいいの私。
というかこの人誰?ヒューバート?今、目の前にいるヒューバートは本当にヒューバートなの?
いつもの、ツンツンしている彼は一体どこに行ってしまったの…。
「えっと、ヒューバート…?」
本人だよね?と思い首を傾げた。
しかし、ヒューバートはクスッと妖しく笑う。
「何ですか、早くぼくと身体を重ねたいんですか?誘い上手ですね、さん。」
「そういう意味で名前を呼んだんじゃねーから。」
なんとなくイラっとしたので、口調が荒くなってしまう。
それでも、ヒューバートは怯むどころか嬉しそうに笑っていた。
「先程の話、ソフィから聞きましたよ!
兄さんの事が好きなわけじゃないんですよね。教官は論外ですしね!
つまり、さんはぼくのことが好き!そういうことですよね!?」
何でそうなる。
「さ、さっきから何なの…?」
あまりの豹変ぶりと、気持ち悪さと恐怖に足が竦んでしまう。
私の脳内で危険シグナルを発しているけれど、金縛りにあったかのように身体が動かなかった。
「ぼくは、さんが好きなんですよ!愛しているんです!」
突然、ヒューバートがこちらに向かって突進してくる!
そしてなす術なくヒューバートに抱きつかれた。
何が何だかわからなくなる。
告白されたと思ったら、抱きつかれた。私はまだ返事すらしていないというのに。
ヒューバートの吐息が耳に掛かり、私の身体はピクリと反応してしまった。
それに気づいたヒューバートは私を壁に押し付ける。
「はぁっ、はぁっ、!もう、我慢できません!」
息を荒くして迫ってくるヒューバートの顔。
「ぎゃあああああっ!」
私は一瞬目の前が真っ白になった。
それと同時に何かが切れる音がした。
「…ざっけんなこの変態眼鏡野郎が!!」
私は持てる力の全てを脚に注ぎ、ヒューバートの股間目掛けて思い切り振り上げる。
チンッ!
それはヒューバートの大切な部分にクリーンヒットした。
「アーーーーーーッ!!」
ヒューバートが悶絶してその場にゴロゴロと転がる。
私はその隙にヒューバートと距離をとって身構えた。
「これ以上続けるようなら本気でブッ殺す!」
「ぐ…ふふ、そう照れなくてもいいんですよ、さん。これも愛撫のひとつですよね。
なんて激しい人だ…ぼくは今とても興奮しています!負けません、今夜は寝かせませんよ!?」
痛みがひいてきたのか、ゆらりと立ち上がるヒューバート。
ふと彼の下半身を見れば、そこは大変な事になっていた。
く…本当に機能しなくなるように潰してやろうか。
「ヒューバート!さっきの声は…!?」
先程のヒューバートの喘ぎ声(?)を聞いてしまったらしいアスベルが駆け寄ってきた。
アスベルは私をヒューバートを交互に見て、そしてヒューバートの膨れ上がった下半身を見て顔を赤くした。
「兄さん、邪魔しないでください!今ぼくとさんは愛し合っている最中なんです!
さんに種付けして結婚するという大切な儀式をしているのですよ!?」
「何その最悪な計画!明らかに順序おかしいし、私の意志はまるで無視じゃねーか!
お願いアスベル、この変態に何とか言ってやって!」
「そ、そういうことは部屋で…。」
「このバカ兄弟ーーーー!」
強引に my way
(どうしようシェリア…はヒューバートのこと嫌いじゃないよって言ったらヒューバートが変になっちゃった。)
(ええ!?変になっちゃったって…じゃあ、さっきの雄叫びみたいな声は…やっぱり…。)
水無月れもん様に捧げます!
ソフィから「嫌いじゃない」って聞いて嬉しさのあまり暴走しやがったヒューバートです。
変態ヒューバート…書いていて楽しかったです^^
執筆:11年3月3日