桃色チャンネル



こんにちは。
今回もリポーター兼カメラを勤めさせて頂きますのは
世界一の美少年(自称)ことピエール・ド・シャルティエです。

先日、惜しくもカイルさんたち(主にリアラさん)に邪魔されて
途中で放送不能になりました僕、シャルティエの「ビヴァ!地上軍の日常!」。
カイルさんたちのおかげで僕の先月の生活は極限状態に追い込まれました。
難民よりも酷くて毎日が地に落ちていた食べカスをすする生活でしたから…。

でも今回ばかりは違いますよ。

今回はジューダスさんという助っ人を得て取材することになりましたからね。
かなり強力…というか悪質になりそうでちょっと視聴率が危ういですね。
ああ、きっと今まで以上に最悪な生活を送ることになりそうです。











「ジューダスさん。今回もやはりさんの取材を?」

個人的にあのパワフルなリアラさんの取材をしたかったんですけど。
視聴者からもあの底知れぬ黒さに疑問を抱いているという手紙が殺到してますからね。

「ああ。今回はお前と違ってストーカー、盗撮なんて外道は一切なしで
堂々とにインタビューしたり僕に抱きつかせようと思う」

何を言ってやがる?この人。
自分がイチバン外道なくせに。
と思ったけど言ったあとが怖いので僕の胸の中にそっとしまっておきました。
うう、今回はさんの許可を取っていないから本当に盗撮だぁ。
さん、ごめんなさい。

僕は撮影用ビデオカメラ(30000G)と使い捨てカメラ(980G)を携え、
ジューダスさんと共にさんの寝ている部屋へと向かった。

え?そんなもんに金かけてるから給料がすぐなくなるんだって?
はい!そのとおりです。が、僕のキャメラマン魂には代えられませんからね!

あ、さんの可愛い寝息が聞こえてきましたよ。
あ~あ。さん取材するんなら一人で来たかったのにな。

「おい、カメラの用意はいいか?」

ジューダスさんが仮面の奥でニヤニヤしてる。
きゃーーー!ぶ、不気味っ!!

「はっ…はい!OKです。」

僕、もう何だかこの仕事をさっさと降りたくなってきました。











の寝顔……ハァハァ…ゴクッ…ハァハァ」

先ほどからジューダスさんがさんの寝顔を見て息を荒くしています。
あの、これも放送禁止なんでしょうか?勢い的に危ないっていうかヤバイです。

「ジューダスさん、いい加減どいてください。さんの寝顔、撮れないんですけど」

僕がカメラから顔を離すと、ジューダスさんは僕の目に指ををぶっ刺した。

「ギャアアア~~~~!!!!」

「僕以外に見せるなんてそんなことできるものか!」

ジューダスさんはさんを背中に庇って僕を追い払うようにしっしと手を振った。
さんはアンタのモノじゃないでしょうに。
というか、こいつは僕を共犯者にしたかっただけなのか!

「んん~?何~?うるさいな…」

おっと、どうやらさんを起こしてしまったようです。
さんはジューダスさんを凝視しています。

?」

ジューダスさんは首を傾げました。
しかし…

「うるせぇっつっとんじゃこのヴォケナスがぁぁあ!」



メキョ!




キャーーーーーーーー!!
ジューダスさんがカイルさんに首をへし折られちゃいました~~~!!!!

は!?カイルさん!?

ギャアアアアアアアアアアアアアアアア!!!
何でカイルさんがさんと一緒の布団にいるんですかああああああああああ!!???

「うるさいよ、カイル…。っていうかカイル!?」

さんもビックリしているっていうことは…
カイルさん、無断でさんの布団に忍び込んだのですね。

「おはよう、!今五月蝿いハエどもを片付けてるところなんだっ!
そう、の部屋に忍び込んでの寝顔拝もうなんて考えてるクソったれたちをね」

カイルさん、あなたは何なんですか!?
自分なんて寝顔拝むどころか添い寝してたじゃないですか!!
なんて本人に言えるはずもなく。
僕は横目で倒れているジューダスさんをちらりと見てカイルさんに言い放った。

「あわわ、僕はそんな…そ、そうだ!そうです!ジューダスさんにそそのかされたんですよ!」

ジューダスさん、すみません。餌食になってください。

「ジュー…ダァァァアアアアス!!」

「「ひぃぃぃっ!!」」

僕とさんは無意識のうちに抱き合って二人揃って肩を震わせました。
だって、カイルさん、牙をむき出しにし、隠していたらしい鋭い爪を出して
倒れているジューダスさんを今まさに殺ろうとしているのですから!!
さらに、口から唾液(消化液?)のようなものが床に垂れて、
鉄骨の床を「じゅう」って音を立てて溶かしてしまいました!
カイルさんは一体何者ですかああああ!!!?

ぼ、僕たちは大変なことをしたのかもしれません!!
神の怒りに触れるような…そんなことを…!!

神様~!!もうディムロス中将の給料もくすねたりしません!
おやつのプリンも部下から騙し取りません!
人がもらしていた陰口をその人に言いつけたりもしません!!
もうシークレットブーツで背を高く見せようともしません!!!
もう、リアラさんが来ても何も拒まない!
いや、寧ろ助けて下さいリアラさん!
ですから…ですから命だけはお助けをぉぉぉぉっ!!!!!

「カイル!私は気にしてないから仲間を殺ろうなんてことはしないで!!」

さんが怯えている僕の前に躍り出て、肩を震わせながらカイルさんに叫びました。
するとジューダスさんを手にかけようとしていたカイルさんの顔が
次第に笑顔にもどり、ジューダスさんを乱暴に投げ捨てました。

「え、そんな!、いくらの部屋に忍び込んだからといって
大切な仲間を殺すわけないじゃないかー。変な!でも大好きだよっ!」

カイルさんはハートを散らしながらそう言ってさんに抱きつくと、心の底から嬉しそうに笑いました。
そして、僕とジューダスさんの方を向いてニヤリと笑いました。

ほんと、リアラさんといい勝負だよ、この人。

「でも、さっき本気の目してたけど?」

「気のせいだよ」

さんは呆れながらカイルさんを引き剥がしました。
さんもこんな変人たちに囲まれて、毎日大変ですね。

「ところでシャルティエさん、カメラ持ってるけどまた取材?
ごめんね、ジューダスが無理言ってここに連れてこられたんでしょ?」

やっぱりまともなのはさんだけらしい。

「あ、はい。いや、でもいいんですよ。さんが出ると視聴率も上がりますから」

そして僕のお財布の中も。

「そう?そう言われると嬉しい」

さんは僕に微笑みかけてくれました。

わ、笑うととても可愛いんですね、さん。
カイルさんたちが惚れてしまうのもわかりますね。

でも、僕の恋人はこのカメラ(あわせて30980G)とシークレットブーツですから!

「シャルティエさん。オレのに気安く話しかけないでくれないかな?」

カイルさんは僕に禍々しい釘バットを向けて威嚇してきました。

「誰のだと?小僧ゥ!!」

突如床下から雷鳴の轟くような声が響き渡った。
この声は…バルバトス!?生きてたのか!!

それは大きな爆発音とともに姿を現した。




バルバトス……と、リアラさん!!!!???




タッグ組んでます!?





「カイル、さっき「オレの」って言ったわよね?すぐさま訂正しなさい。
さもなければバルバトスがあんたの《ピーーーーー》を磨り潰すわよ?」

リアラさんがとんでもないセリフを吐きました。
なお、男性にとって想像するだけでとても痛いのでモザイクをかけさせて頂きます。

「うるさい!はオレのだ!誰にも渡してたまるかっ!!」

カイルさんが剣を構えると、今度は屋根裏からロニさんが飛び出してきた。

「何言ってんだ!俺んだろ!」

さんはすごく呆れ顔で4人を見ています。

と、さっきカイルさんにやられて倒れてたジューダスさんもいつのまにか4人の中に割り込んでいました。

は僕のものだ!そうだろう?!」

「え!?えっと…」

聞くなよ、と言った顔でジューダスさんから目をそらすさん。
そして、僕と視線が合うと。
さんは急に僕に抱きついてきました。

僕の恋人たち(カメラ)がガシャーンという音を立てて落ちてしまった。


「……!!!」

声にならない悲鳴をあげる僕。
だだだだだって!僕のお給料を絞り上げて買ったカメラたちが!

それに構わずさんはカイルさんたちに宣言しました。

「私、シャルティエさんのものだから!!」

さんはそう言い残すと僕を抱き上げて逃走しました。

「きゃああああああああああーーーー!さーん!?」

なんて力でしょう。さん。









さんに連れてこられたのはラディスロウ内の僕の部屋。
僕は、ただただ、恋人たちが壊れてしまったことで泣いていた。

うう…僕の生活費たちが!!

さん、いくらなんでも酷いです。僕の恋人たちを…!」

「すみません、シャルティエさん。状況が状況なので。
代わりといっては何ですが…わ、私を恋人にして下さい!!
みんな、変態ばっかでもう嫌なんです!というか、一目見たときから貴方が好きでした!!」

真剣なさん。

「ぼ、僕、ですか?!」

「はい!」

こうして、僕とさんは恋人になりました。
後にカイルさんたちにボコされたことはまた別の話。



執筆:04年3月13日
修正:08年3月25日