「ふぁ……よく寝た」
カーテンから朝日が差し込んできて、その眩しさで私は目を覚ました。ゴシゴシと目を擦る。
「おはよう、」
「ん、おはよう、サレ……ええ!?」
私のすぐ隣から朝の挨拶が聞こえてきたから、反射的に挨拶を返す。だけど、意識がはっきりしてきたのと同時に違和感を覚え、そして驚愕する。
「なん、……え? どうしてサレがここに!」
私は一人部屋だし、昨夜寝るときも一人だったはず。サレと一緒に寝た覚えはない。サレはニッと微笑むと、私の頭を優しく撫でた。
「暇だったから可愛い眠り姫を起こしに来たんだよ」
起こしに来た? 私の布団に入って寝転んでいる時点で何かが違うと思うんだ。
「……いや、それは起こしに来たんじゃなくて添い寝しに来たって言うんじゃないかな。私、今自力で起きたもん」
サレに起こされたわけじゃない。そう反論すればサレはニコニコ笑うだけだった。
とりあえず起きよう。
身体を起こし、布団から出ようとした。しかし、サレが突然私の肩を押し、私の身体は再び布団の上に戻される。何が起こったかわからずにサレを見れば、サレはぎゅっと私の身体を抱きしめた。
「サレ……?」
「折角だし、もう少し一緒に寝ようよ」
「サレは私を起こしにきたんじゃなかったの?」
「そのつもりだったけど……があまりにも可愛らしい顔で寝てたからさ」
答えになってない。そう思いながらも私はサレの胸に顔を埋めた。
サレが仲間になってから、ずっとこんな調子だ。今まで感じた事のない気持ちがもやもやとこみ上げてくる。最近、それはサレだけじゃなくてリオンにもリッドにも感じる。
これって、恋なのかなって思うけれど、自信がない。そもそも、3人に恋心を抱くなんて事、ありえないと思う。それでも、これだけははっきりとわかる。
「あのね、サレ」
「なんだい?」
「大好きだよ」
「……」
サレの反応を見たくて顔を上げれば、サレが顔を近づけてきて。
「僕もだよ」
唇を重ね合わせてきた。
「ん……」
そのとき、部屋の扉をノックする音が聞こえた。慌ててサレを突き飛ばしたと同時に、リオンが部屋に入ってくる。
「、朝食の時間だぞ。いつまで寝……て――」
「はぁ、はぁ……あ、リオン。おはよ」
息を切らしながらリオンに挨拶すれば、リオンは怪訝そうに私の隣にいるサレを見つめた。その目は怒りに満ち溢れていて…私は恐怖を感じた。身体を起こしてリオンから目を背ける。
「…………。隣のそれは何だ?」
リオンに問いかけられ、私はビクッと身体を震わせた。
「こ、これは……サレだよ」
すると、サレが私に抱きつき、ニヤリと笑った。
「フフ、先を越されて悔しいって顔だねリオン」
リオンの表情が更に険しくなる。やめてぇぇ、これ以上リオンを刺激して怖くしないで!
「貴様……」
一触即発の空気が、とても重い。つかつかとリオンがこちらに歩み寄ってきて、私の手を引きサレから引き離す。
「リオン、痛いんですけどー……」
「は、無防備すぎだ。今夜から僕と寝ろ」
「えっ!」
私とサレはリオンの言葉に驚愕し、ただただリオンを凝視する事しかできなかった。
眠り姫と王子達
(、おはよう! 起こしに来たぜ……ってり、リオン!? と何で一緒に寝てるんだよ!)
(リッドか。サレの奴からを守るためだ)
(だ、だからって……! ずりぃぞ!)
(もう、皆で一緒に寝ればいいんじゃないかなぁ)
執筆:11年7月23日